基本編

どうする?建築学生! 「就職」と「大学院進学」のメリット・デメリットを整理してみた。

こんにちは!MACHIBIYA編集部です!

私達は建築系キャリア支援団体として、
建築学生のキャリアについて、納得のいくキャリア選択、就活してもらうようにサポートしております。
具体的には学生との面談であったり、セミナーなどを実施、運営しております。

大学3年生の建築学生の皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
日々の課題や予定に追われてなかなか今後のことを考える時間をとることが出来ていないかもしれません。
この記事ではそれぞれの選択のメリット・デメリットや決断材料について整理しています。
また、就職や大学院進学を決断した先輩の体験談をそれぞれお届けします。

「就職か院進学か決めきれず、悩んでいる。」
「就職や大学院進学について比較検討したい!」
「先輩の実体験を聞きたい!」

という人はぜひこの記事を参考に、建築学生の就職と院進学について考えてみませんか?

 

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就職しようか、大学院に行こうか

2つの進路を目の前にして、どちらを選ぶべきか悩んでいる建築学生は少なくないと思います。今後の人生を左右する重要な選択なので、悩んで当然!
私自身、大学院に進学した方が就職に有利なのでは?!とメリットを考えたこともありました。

この選択をするにあたって、重要なポイントは3つあると思います。

・建築の業界を希望しているかどうか
・業界の全体像を理解しているかどうか
・やりたいことが明確であるかどうか

まずはこれらをハッキリとさせておきましょう!

就職と進学のメリット・デメリット

では、まず初めに就職や院進学においてどのようなメリット・デメリットがあるのか整理しましょう。
もちろん志望する職種によって求められている人物像やスキルは異なります。
これらのメリット・デメリットが、自身の志望する就職先にどのように関係するのかという視点で考えると決断のヒントになるかもしれません。

【就職】

メリット
  • 早期から社会人としてのキャリアを積める
デメリット
  • 進学と比べ就職先が限られている
  • 専門的な知識が足りない

【進学】

メリット
  • 就職活動の情報を多く得られる
  • 将来を考えて準備する時間がある
  • 学部生より就職の幅が広がる
  • 教授から直接得られるものが大きい
  • 就職活動に生かせる人脈を得られる
  • 専門性が高まる
  • 学科の枠がなくなる
デメリット
  • 金銭的な問題
  • 院卒として求められるレベルも上がる
  • 教授のサポートや学部生の面倒に多くの時間が割かれる

就職を選択すると、社会人としての実務経験を早い段階から積むことができますが、専門的な知識不足を感じる場面もあるようです。
反対に大学院進学では、専門知識を得られることに加えて自分の将来を考える猶予が与えられ、就職の幅が広がるというメリットがあります。しかし、大学院進学には多額の費用がかかるほか、自分の研究だけでなく学部生や教授のサポートにも多くの時間が割かれるため、安易な気持ちで大学院進学を選択することは避けた方が良いでしょう。

データから見る院進学

実際の建築学生はどの程度大学院に進学しているのでしょうか?
また、その割合は専攻分野によって差はあるのかデータから見てみましょう。

建築系では、やはり建築計画(設計)の研究室が多く存在し、大学院になるとその構成比も高まります。
組織系設計事務所や構造設計事務所、ゼネコン問わず、設計職は修士が有利となる傾向はありますが、中規模以下の企業の設計職では、院卒と学部卒、どちらもいるようです。
自分の就きたい職種に加えて、企業ごとの特色や規模も併せて考えていく必要があります。

業界別からみる就職事情

業界によってはもちろん、同じ業界でもゼネコンのように業務内容で院進学が必要かどうかが分かれる場合があります。自分がどのような業界のどのような職種を目指すのか具体的に考え、目標を明確にすることが大学院進学を考える一つの手がかりとなりそうですね。

就職を決められた方の体験談(19卒建築学科生)

田形 秀也 さん (生産工学部) 内定業界:住宅リフォーム(営業設計)

・大学院進学ではなく就職を選んだ理由は?

本音を言うと、私も2月までは院進と就職悩んでいました。悩んだ上で就職を決断した理由は、院まで行き研究をするよりも、4卒で就職し実務を積みたいと考えたからです。私が目指した業界はハウスメーカー系だったこともあり、高い専門性は求められてはいなく、4卒の採用人数が多かったことも理由の一つです。

・就職を選んだ決め手は?

大学院進学と就職を悩んだ2月に、進学と就職のメリットとデメリットをひたすら書き出し比較検討を繰り返しました!メリットとデメリットを視覚化することで、頭の中を整理できるだけではなく、就職活動を進める際にも原点に立ち返ることが出来、ぶれることなく活動を終えることが出来ました。

・良かったこと、悪かったこと

良かったことは、就職活動を通じて、自分のやりたい事、目標を見つけることができたことです。院進を悩んでいた時よりもやりたい事が明確になりました。それに、目的を見つけられないまま進学していたら、どうなりたいかわからず時間を無駄にしていたかもしれません。
悪かったことまではいきませんが、やはり院生に比べ論理的思考力や、社会人基礎力が足りていないと逆求人イベントを通じて実感しました。

・建築学生へアドバイス

忙しい中でも早めにアクションを起こしましょう!就職活動は大学3年・院1年の夏から始めている人が非常に多いです。また、大学院に進学する際も学内進学をするのか他大学を受験するのかで動き方は変わってきます。特に他大学を受ける場合には年内には動き出さないと間に合わないことが多いです。早めのアクションを意識して学生生活を過ごしていきましょう!

大学院に進学を決められた方の体験談(建築学科生)

足立 鷹祐 さん(工学研究科 市民工学専攻)内定業界:地方公務員

・就職ではなく、大学院進学を選んだ理由は?

学んだことをアウトプットする力を鍛えたいと思ったからです。論文を書く、学会で発表するなどといった研究という営みは、学部生ではなかなか経験できません。専門分野の内容を理解し、掘り下げて得た知見を文章にする、他の人に口頭で説明をするといった、社会人になって役に立つスキルを身に付けたいと考え、大学院進学を選びました。

・そもそものきっかけは?

当初は学部卒で就職するつもりでしたが、学部3回生の時に受講したゼミが、大学院進学を決めたきっかけになりました。15回の講義の中で研究テーマを決め、グループのメンバー同士で作業を進めて、学年全体に向けて発表をし、最後に論文を書くという、いわゆる「プレ卒論」的な内容です。その講義を通して、学部では座学を通してインプットする作業が主体でしたが、自分にはアウトプットする力が足りていないと思い、進学を決めました。

・良かったこと、悪かったこと

良かったことは、学会や論文投稿を通してアウトプットする力が身についただけでなく、受託研究を通して社会人の方と繋がりをもてたことです。長期間、社会人の方と研究を進めるということは、自分の将来について考えることのできる良い機会になりました。悪かったことは特にありませんが、強いていうなら同級生と比べて社会人に出るのが2年遅いということです。ですが、2年費やしても、有意義な時間が過ごせていると思っています。

他の方のアドバイス

・大学院進学を選ぶ場合でも、練習として学部時代に就職活動を経験しておくと良い。
“まだ学生でいたいから””教授に勧められたから”という理由で安易に進学をするべきではない。
・社会の動向や業界の景気も影響することを頭に入れておくこと。

学費について

実際に大学院に進んだ場合、学費としていくら掛かるかを調べてみました!
国公立に進むと2年間で約130万円ですが、私立だと170万円〜230万円掛かるようです。
それに対して、社会人になった場合は企業にもよりますが、年間約300万円程度もらえます。院卒で就職した場合は学部卒に比べ、初任給は2,3万円ほど違いますが、定期昇給もあるので、年齢でもらえる金額は単純比較できません。

企業人事視点の「院進学」

6月に行われた建築業界に特化した就職活動セミナー(セミナーレポート)にて、“院進学の方が有利なのか?”という質問を企業人事の方に伺った際は、
「社会状況に合わせる部分はあるが、学歴ではなくいかに相手に価値を提供できるかどうかが大事。社会に出て求められる力が必ずしも大学院で得られるとは限らないので、大学で何をしてきたかを伝えて欲しい。業界によっては建築に関する専門性を求められることはあるが、”とりあえず院にいかなければ!”という価値観は持たないでもらいたい。」
という回答もありました。

最後に

就職か大学院進学のどちらかを選ぶには自分と向き合うことが大事だと感じました。
私の場合は就職活動を学部生で経験し、“自己分析”などを行ったおかげで、漠然としていた進路に対して明確な指針を持つことができました。

「自分は一体何をしたいのか?」
「どんな風になりたいのか?」

後悔しないために、自分の未来を“今のうち”に考えておきましょう!

 

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