目次
情報誌から支えるまちづくり –おさんぽBOOK「まちぶら」ができること-
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こんなセミナーでした!
POINT1:人口推移や高齢化からみる地域ブランディングの必要性
POINT2:「まちぶら」の冊子作成に実際に関わった学生とパネルディスカッションを通して、経験に基づいた地域ブランディング
POINT3:地域ブランディングによる地域活性の効果
第一部 地域ブランディングの必要性
2015年に呉市観光特使に任命された大濱氏より、人口推移や高齢化からみる地域ブランディングの必要性についてお話し頂きました。
大濱氏:日本は人口減少時代に突入し、特に生産人口が今後も減少傾向にあります。日本全体で人口の増減率を見ても、都心部のほんの一部でしか増加傾向になく、2040年には全都道府県で人口減になるという報道もあります。
地域活性は、国全体の均衡がとれた発展をさせるという観点、財源の確保や人材の確保という観点、コミュニティ機能の維持という観点から、「人を呼び込むまち」への転換が必要です。
そのためには地域ブランディングの力で、「住みたいまち」や「訪れたいまち」になるよう魅力を伝えていくことが重要です。
私たちはまちぶらという冊子を通じて、それぞれのまちの魅力を発掘・発信することで、まちの活性化に貢献したいと考えています。
また、冊子を通じて得た情報やご縁から、商店街や地域との連携企画も実施した事例があり、様々な形態でこれからもまちに貢献できればと考えています。
第二部 経験からみる地域ブランディング
実際にまちぶら作成に関わった3名の学生に登壇して頂き、地域ブランディングを「経験」という視点から聞かせてくれました。
鈴木さん:まちぶらは、「地域の人も知らない魅力」という点や「まちのファンになる」というこだわりが他よりも強い冊子だと思っています。
「実際に住んだら」っていうのを想像できますし、幅広い年齢層の方が楽しめることが魅力だと思っています。
平塚さん:まちぶら作成を通して、携帯電話を使わずにまちを歩いてみるのも良いなと感じました。情報がたくさん溢れているネット社会だからこそ、自分の目でそのまちの風景を歩いて見てみると、生の情報が得られて面白いと思います。
気ままに歩いたり、道に迷ったらそのまちの人から教えてもらったり。そういうことを楽しめるようなまち歩きをオススメします。
藤尾くん:「この風景といえば、このまち!」というように、まちを実際に歩いて、調べたことにより、アンテナの感度が上がったように思います。最近では、「この地名はどんな背景があって、つけられたのだろう」など、裏側や歴史を追究したいという欲求が出てきました。
第三部 ブランド論
ブランド論に関するロジックを、車などの例から田辺氏に解説して頂きました。
田辺氏:ブランドを構成する要素は、ビジュアルから連想されるブランド再認、イメージから連想されるブランド再生、連想されるイメージの量を示すブランド強度、良いイメージを持ってもらうためのブランド好感、特色を示すためのブランドユニークがあります。
「住みたいまち」「訪れたいまち」と思ってもらうことに加え、「企業誘致」「既存企業や産業の成長」を発展させるために、地域資源の「付加価値」を高めたり、他の地域との差別化を図ったりすることが地域ブランディングです。
まとめ
実体験と論理の両面からみていくことで、身近なところにブランドは存在していて、それを活かすきっかけを発見することが大事なのだと学ぶことができました。
今後も地域ブランディングによって、「住みたい」「行ってみたい」と思われるようなまちが増え、誇りや愛着が生まれたら良いなと感じました。
講師プロフィール
大濱 道徳氏(地域ブランディング研究所 まちぶら編集部)
広島県呉市生まれ
筑波大学 第三学群 社会工学類 都市計画主専攻卒業
株式会社毎日コミュニケーションズ(現株式会社マイナビ)入社
マイナビ転職、マイナビバイトの営業を担当
株式会社地域ブランディング研究所 入社
設立後間もなく、編集や制作、営業サポートなどに関わる
現在は地域ブランディング事業(地域魅力情報誌まちぶらの営業・制作)を担当
2015年 呉市観光特使に任命される
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