こんにちは!MACHIBIYA 編集部です!
2020 年 10 月 7 日に、第 75 回 MACHIBIYA セミナーを開催いたしました!
今回は講師として、千葉テレビ株式会社 プロデューサ大林健太郎様をお招きし、
『マーケティングとまちづくり』というテーマのもと、「マーケティングがまちづくりにも欠かせないわけ」をTV 局での経験をもとに講演していただき、実際にまちのマーケティングを考える個人ワークを行いました!
こんなセミナーでした!
Point1 まちづくりも顧客のニーズに応えるマーケットイン型であれ
Point2 本音から売り出す強みを見つける
Point3 理論的な物語を、感性に訴える一言で勝手に宣言してしまおう
Point4 宣言した一言は第三者の発言によって広まっていく
大林様の講演
講師の大林健太郎様です。
■TV もまちづくりもマーケットイン型であれ
どんな業界においてもマーケティングが重要な時代になってきた。かつての時代は、TV 業界であれば良い番組さえ作っていれば、視聴率は勝手に上がるものであった。しかし、ネットやゲームなど、多種多様な選択肢が生まれ、そのようなプロダクトアウト型の TV は現代では通用しなくなった。これをまちづくりに置き換えれば、良い街を作っていれば勝手に観光客がくるだろうという考え方は通用しない時代が訪れているのである。この時代においては、お客様のニーズを先に調べて、その後お客様に向けて提案していく、このようにお客ありき、観光客ありきで考えるマーケットイン型のまちづくりにしていかなければならない。そしてこのマーケットイン型を実現するためには、お客様の興味を惹き付けるマーケティングは欠かせないのである。
■強みは、本音を引き出すことから生まれる
まず、マーケットイン型で考える場合、ターゲットとするお客様に響く提案をしなければならない。そして、響く提案とは、多くが一点のみを集中して伝えたものである。だから、まちづくりで言うならば、まずは、まちの強みを一点見つけることが大事だ。この強みは、TV 番組を作るにおいては、インタビュー中にぼそっという本音から生まれることが多く、リサーチやインタビューは欠かせない。このように、まちづくりにおいても、まちの強みをしっかりと把握するためには、リサーチやインタビューを通し、まちで暮ら
す人々の本音を見つけていくことが大事であろう。
■強調したい一点を一言で宣言する
そうして、一点 PR したい強みを決めたら、次は伝え方を考えていく。TV 番組を作るにあたっては、勝手にマーケティング術という方法を生み出し、それに当てはめて一点を PR してきた。強調したい一点を、1 言フレーズで表すというものである。方法として、まずは、強調したい一点を裏付ける理論的に筋の通った物語を考える。しかし、これを物語で長々と PR しても人には届かない。だから、人々の感性に訴えかけるために、惹き付ける一言を考える。「○○と言えば○○」や「○○すぎる」、「○○世代」「〇〇評論家」など造語を作るのである。裏付ける理屈と感性を揺さぶる言葉。これら両方を兼ね備えることで、初めて人々を刺激することができる。
■勝手に宣言し、第三者に広めてもらう
この場合の一言は、勝手に宣言してしまえばいい。はじめは、誰も言っていないことでいいのである。そして、その宣言を第三者伝いで言ってもらう。そうすると、誰も聞き覚えのなかった言葉が、当たり前であるかのように人々の間に広がっていくのである。例えば、勝手に宣言した「美しい司法書士」という言葉を芸人のナイツさんが TV で言ったことにより、様々なメディアが司法書士の方を取材するようになった。こうして一言を宣言し第三者伝いで広めていく方法が、勝手にマーケティング術である。TV で実践してきたこの方法は、まちづくりにおいても有効であると考える。
質疑応答
■テレビには世論を誘導する力があるが、現代の若者はテレビをあまり見ないように思う。インターネット上のニュースなので掲載されたようにテレビから誘導されているという言い方がしっくりすると思うが、テレビが世論を誘導するという根拠はどこにあるか?
基本的に、YAHOO ニュースはほとんどテレビのネタ。グーグルトレンドも。Twitter で話していることがテレビのネタになることもあるが、ネットは第三者評価がかからないため、信憑性にかける。世論になるのは、やはり未だに TV というメディアが発信してからだと思う。
■感性に訴えかける表現を磨くためには?
読書をすることが大事だ。小説だけでなく、意外と随筆やエッセイがいい。
■勝手に○○と宣言する方法などは確かに話題性を作ることができるが、話題性は持続性と表裏一体であるように思う。話題性と持続的を両立させることはできるか?
できると言える。例えば、大人の塗り絵というものがある。これは、塗り絵は子供のものという固定概念や常識といったものを逆さまにしたもので、勝手にマーケティング術でもよく使う、常識の変換で訴える方法である。この塗り絵、一見一時のブームで終わってしまいそうなものだが、大人の塗り絵コンテストと呼ばれるものを生み出して、今でも人気が持続している。このように、話題性を定着させる方法を考えれば、持続していくこともできる。
個人ワーク
個人ワークでは、大林様が講演中にお話された「勝手にマーケティング術」を使って参加者の皆さまに自分のまちを PR するキャッチフレーズを考えてもらいました!他の参加者の方とも案を共有したり、大林様から感想をいただいたりして、勝手にマーケティング術について実戦形式で学べる貴重な時間でした。
画面上でアイデアを共有し合いました。
まとめ
第一部は大林様からの講演、第二部では大林様が実際に使用する勝手にマーケティング術を用いて個人ワークを行った今回のセミナーは、「明日から使えるような、すごく実用的な知識をいただけたように感じております!」、「最後にも大林様から直接のアドバイスを
頂くことができ、他の参加者さんのフィードバックもお聞きすることができたので、1 人のときの何倍もの知識を得ることができ、とても面白かったです。」といった参加者の声をいただくことができました。講演とワークを通し、実践的に使っていける知識が得られる時間となったと思います。
大林様からのお話にもあったように、マーケティングはテレビ業界だけでなく、まちづくりにおいても、これからの時代必要になっていく知識です。今回の勝手にマーケティング術の学びをいろいろな場面で実際に取り入れていけるといいですね。
今回の講演を快諾して頂いた大林様、そして参加者の皆さま、本当にありがとうございました。
大林健太郎様プロフィール
千葉テレビ株式会社 プロデューサー
大林健太郎様
1977 年生まれ 千葉県市川市出身
26 歳のとき、AD・ディレクターの経験無くしてテレビ番組を立ち上げる。
28 歳のときには、企業のニーズを直接番組に反映させる独自の番組モデルを構築し、中小企業のみの新規売り上げで 1 億円越えを達成した。
企業には、テレビで放送した番組のいわゆる「二次利用」の重要性を強く啓蒙し、番組出演した企業数は日本全国のべ 1,200 社に上る。
全国各地で毎年 70 本のマーケティング講演も実施している。
次回MACHIBIYAセミナーのお知らせ
10月22日(木)19:00~20:30にて、第76回MACHIBIYAセミナーを開催します。
次回もオンラインでの開催となりますので、お気軽にご参加ください!
次回のテーマは『国内客向けの売れる滞在コンテンツ造成の秘訣』です!
講師に桜井篤さんをお招きし、
・地域らしさをどうコンテンツにするのか
・体験コンテンツに求められる要素とは何なのか
・地域データをどのようにマーケティングに繋げるのか
・物語性が価値になる理由
などを中心テーマにご講演いただく予定です。
このキーワードに1つでも興味のある方はぜひご参加ください!
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